中小企業の海外展開といえば「現地代理店を探す」が定番。しかし、代理店選びは時間も手間もかかり、ハードルが高い…。そんな悩みを抱える経営者の方へ、もう一つの選択肢——越境ECをご紹介します。
【契約解除も視野に?】問題のある海外代理店との付き合いを見直すときの判断軸と手順
海外代理店との関係に「何かがおかしい」と感じたとき、あなたならどうしますか?
我慢して関係を続ける?それともすぐに契約解除?
この判断、じつは企業の今後の海外展開の成否を大きく左右します。この記事では、初めての海外代理店契約を結んだ中小企業の方に向けて、問題のある代理店との契約を見直すための判断基準と、契約終了までの具体的な手順、注意点を丁寧に解説します。
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目次
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なぜ「契約解除」が選択肢になるのか
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こんな代理店には要注意:契約見直しを検討すべき5つの兆候
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契約解除の前にすべきこと:見直しと再交渉
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代理店契約を終了する具体的な手順
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契約解除後にやるべきフォローアップ
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まとめ:海外展開を止めないために、“ダメージの少ない別れ方”を
1. なぜ「契約解除」が選択肢になるのか
海外代理店との関係は、国内とは比べものにならないほど「信頼」と「明確な役割定義」が重要です。
にもかかわらず、「とりあえず紹介されたから」「現地に強そうだから」と安易に契約してしまい、あとで後悔するケースは後を絶ちません。
「うちの商品が全然売れない」
「報告も連絡も来ない」
「約束した販促活動をやっていない」
こうした状態が続くなら、それは“契約見直し”のサインかもしれません。
2. こんな代理店には要注意:契約見直しを検討すべき5つの兆候
以下に当てはまる場合は、契約の見直しや解除を本気で検討すべきです。
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売上がまったく上がっていない
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レポートや報告が曖昧・遅い
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契約違反(価格・エリア)を繰り返している
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競合商材も扱っていて明らかに優先順位が低い
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現地のブランド毀損につながる対応があった
たとえば、ある中小メーカーでは、現地代理店が無断で価格を引き下げ販売した結果、既存顧客の信頼を失い、撤退を余儀なくされた事例もあります。
3. 契約解除の前にすべきこと:見直しと再交渉
いきなり契約解除に踏み切るのではなく、まずは「修正可能か」を見極めることが重要です。
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契約内容の再確認(成果条件・報告義務など)
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KPI達成度の共有と原因分析
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改善提案を含めた再交渉
実際、報酬体系や販売エリアの見直しで関係が改善し、パフォーマンスが上がった事例もあります。解除よりもまず、「関係の立て直し」が可能かを探ることが、後悔のない判断につながります。
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4. 代理店契約を終了する具体的な手順
ステップ1:契約書の解除条項を確認
契約書に「契約解除の条件・手順・通知期間」が明記されているかを確認します。曖昧な場合、法務の専門家に相談を。
ステップ2:書面で正式に通告
トラブルを避けるため、口頭ではなく文書で解除の意思を伝えましょう。通知は英文、必要に応じて現地語でも。
ステップ3:在庫・支払いなどの清算
未回収の代金、残った在庫、販促資材など、業務整理のための交渉が必要です。
ステップ4:市場への対応
現地顧客からの問い合わせ対応や、ブランドイメージの維持に向けた方策も並行して考えておきましょう。
5. 契約解除後にやるべきフォローアップ
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顧客データや案件の引き継ぎ確認
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代替代理店の選定と準備
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現地向けのアナウンス(必要に応じて)
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トラブル発生時の法的対応の備え
特に代替代理店をすぐに用意できない場合、BtoBプラットフォームを活用して一定期間の直販体制を敷く企業もあります。
6. まとめ:海外展開を止めないために、“ダメージの少ない別れ方”を
契約解除は、時に必要な“前進の一歩”です。
大切なのは「感情」で決めるのではなく、「事実」と「将来の戦略」に基づいて判断すること。
そして、次のパートナーシップをより良いものにするための学びとして活かすことです。
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