海外代理店の“販売力と本気度”を見抜く3つのテストマーケティング手法
「本当にこの代理店、うちの商品を売る気あるのかな…?」
海外進出を目指す中小企業の社長・海外営業担当にとって、これはよくある不安です。
特に「初めての代理店契約」ともなれば、期待と同じくらい、心配もあるはず。
いきなり契約して後悔する前に、代理店の“販売力”や“本気度”を見抜くシンプルなテストマーケティングをご紹介します。
なぜ“契約前にテスト”する必要があるのか?
「紹介された代理店に期待して契約したけど、全然売ってくれなかった」
「最初の数ヶ月は連絡が来ていたけど、その後音沙汰なし」
こんな声、実は非常に多いです。
その原因の多くは、「代理店が実際にどう動くか」を事前に確かめず、契約してしまったことにあります。
つまり、熱意や販売力を言葉ではなく“行動”で見極めることが必要なのです。
海外代理店に試してほしい3つのテストマーケティング手法
① 小ロット販売+KPI設定:「まずは売ってみてもらう」
やり方:
商品を10〜20個などの小ロットで提供し、「1ヶ月で〇件に提案」「週次レポートを提出」といった明確な行動目標(KPI)を設定。
ポイントは“売れたか”より“どう動いたか”。
販売実績より、代理店の熱意や実行力、報告の丁寧さをチェックしましょう。
実例:
北海道の介護食メーカーが香港市場で実施。
現地代理店候補に20食を提供し、「高級施設3件への営業」を依頼。
営業内容・施設の反応を細かく報告した代理店と契約に至りました。
👉 初回の提案や面談の際に何を確認すべきかは、初めての海外代理店との面談・商談で失敗しないための準備と進め方も参考になります。
② ミニ展示会・オンライン商談:「提案力とプレゼン力」を見る
やり方:
代理店に、小規模な展示会出展や、既存顧客とのオンライン商談を依頼。
その様子を写真・動画・報告書などで共有してもらいます。
見るべきポイント:
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商品をどう説明しているか?
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顧客に刺さる言葉選びができているか?
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パンフレットや提案資料の工夫があるか?
実例:
工業部品メーカーがベトナムで実施。
代理店が既存取引先2社とオンライン商談を実施し、詳細な商談記録と資料を提供。
実行力と準備の丁寧さが決め手となり、1年間の試験契約へ。
③ 現地調査ミッション:「行動力と情報提供力」をチェック
やり方:
「競合商品の価格調査」や「ターゲット顧客へのヒアリング」など、現地での情報収集タスクを依頼。
たとえば:
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類似商品が売られている店舗10店を訪問
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販売価格やPOP、売れ筋商品を調査
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簡単なヒアリング(店員・顧客)
実例:
台湾市場への進出を目指すセラミックス製品メーカー。
代理店候補に現地販売店を回ってもらい、写真付きで商品価格や品揃えをレポートしてもらいました。
圧倒的な行動量と精度で他社候補をリードし、契約へ。
👉 この事例は、医療機器の代理店開拓で学んだこと──インドネシア市場での現場経験からと共通するポイントも多く、特に「地に足の着いた現場感覚」が重要だとわかります。
テストを成功させるコツ3選
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成果より「行動」を見る
数字ではなく、報告内容や熱量で判断しましょう。 -
事前に“これはテストだ”と明示する
正式契約前の“トライアル期間”であることを伝えましょう。 -
連絡頻度とレスポンスも評価対象に
営業力だけでなく、信頼できるコミュニケーション相手かどうかもチェックポイントです。
まとめ:信頼できる代理店は“実績”ではなく“行動”で見極める
海外での代理店選びはギャンブルではありません。
小さなテストマーケティングを通じて、相手の販売力・本気度・信頼性を事前に確認することで、リスクを最小限に抑えられます。
“売ってくれるか”より、“動いてくれるか”を見よう。
これが、成功する海外代理店開拓の第一歩です。
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