「海外に売りたいけど、ウチの製品ってそもそも売れるのかな…?」 これは、初めて海外販路開拓を検討する多くの中小企業の社長や海外営業担当の方が抱く、リアルな悩みです。...
【保存版】海外であなたのブランドを守る!商標登録で後悔しないための完全ガイド
海外展開を目指す中小企業の皆さん、こんな経験ありませんか?
「ようやく現地販売を始めたと思ったら、似たような名前のブランドがすでにあった…」
「商標登録してなかったせいで、せっかくの販路が全部パーに…」
そんな“もったいない失敗”を防ぐために必要なのが、「海外商標登録」です。この記事では、理論だけじゃない、“今日から動ける”実践ノウハウをステップごとにご紹介します。
STEP 1|まずはここから!商標戦略の設計図を描こう
● 進出国を優先順位でランク付けする
「まずどこから始めるか?」を決めるのが成功のカギ。
売上見込み・既存の販売ルートなどを参考に、「A国=最重要」「B国=次点」「C国=候補」というように、国を3段階に分けましょう。
最初は2~3ヵ国に絞るのが現実的です。
● クラス(商品分類)は“現地基準”で最適化
日本で登録したクラスがそのまま使えるとは限りません。各国で分類基準が微妙に異なるため、現地での用途に合わせて調整するのが鉄則です。
● 先行調査で「赤信号」を見極める
以下の3ステップで、すでに似た商標がないかを確認しましょう:
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商標データベースでの類似検索
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オンラインショップやSNS、ドメイン登録の調査
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結果を「グリーン/イエロー/レッドゾーン」に分類し、グレーな場合は弁理士に相談!
💡関連情報:
海外市場での商標登録と並行して、現地の市場調査も重要です。以下の記事では、海外市場での製品の受容性を見極める3つのステップを紹介しています。
👉 「ウチの製品、海外で売れる?」を見極める3ステップ
STEP 2|どっちを選ぶ?マドプロと直接出願の“使い分け術”
※マドプロとは、商標の国際登録に関する国際条約である「マドリッド協定議定書」の通称です。簡単に言うと、1つの出願で複数の国で商標を登録できる制度のことです。
● 出願方法の比較表
出願方法 | メリット | デメリット | こんなときにおすすめ |
---|---|---|---|
マドリッドプロトコル | 一括管理でコスト削減・追加も簡単 | 非加盟国には使えない | 5ヵ国以上を一気に攻めたいとき |
直接出願 | 各国のルールに沿って細かく調整できる | 言語や現地代理人の手配が必要、コスト増 | 特定国を深く掘りたいとき |
💡ハイブリッド戦略が効果的:「A国=マドプロ」「B国=直接出願」など、組み合わせで柔軟に検討することもできます。
STEP 3|忘れちゃダメ!期限と手続きを“見える化”する
● スケジュール管理で抜け漏れゼロへ
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出願日+6ヵ月ごとにチェックポイントを設定
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通知が来ないこともあるため、合格/拒絶のリミットを逆算してカレンダーに記録!
● 拒絶理由通知が来たときの備えも万全に
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拒絶通知を受けたらどう動くか、フロー図を社内で共有
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現地代理人と日本の弁理士の役割分担表を事前に用意しておくと安心です
● リスクに応じた対応窓口を割り当てよう
重大度に応じて「A(高)」「B(中)」「C(低)」とランクを付け、各リスクに責任者と予算を割り当てましょう。
STEP 4|リアルな成功例:革製品メーカーA社のケース
● 背景
日本の手作り革製品ブランドが欧米に進出。まずは米国・EUでマドプロ出願!
● トラブルと対応
出願から10ヵ月でEUから拒絶通知。理由は「商品説明が曖昧」。
→ 現地代理人とタスクフォース(TF)を組み、商品分類を明確に修正。
→ 出願14ヵ月目に両市場で登録成功しました。
● 学び
現地の言語や商習慣に合わせた説明文の重要性。
事前に社内でワークショップを開催し、「意匠」や「分類」のすり合わせをしておくべきです。
💡関連情報:
海外代理店との連携も商標戦略の一環です。以下の記事では、代理店の販売力と本気度を見抜くためのテストマーケティング手法を紹介しています。
👉 海外代理店の“販売力と本気度”を見抜く3つのテストマーケティング手法
STEP 5|守るだけじゃない!“攻め”の商標活用法
● 更新スケジュールを自動化
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登録から10年後の更新に向けて、6ヵ月前からリマインド通知を送る仕組みを作りましょう。
● 競合の動きを監視する
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商標の新規出願を監視するサービスを活用し、問題があればすぐ対応することが大切です。
● ライセンス契約も戦略的に
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海外代理店やライセンス先との契約書には、商標の使用条件やロイヤリティ体系をしっかり明記しましょう。後々のトラブルを防ぐためにも注意することが必要です。
まとめ:まずは「3ヵ国」に絞って動こう
海外展開における商標登録は、「保険」ではなく「武器」です。
あれもこれもと欲張ると、手間もコストも跳ね上がり、対応が後手になってしまいます。
だからこそ、まずは重要な3ヵ国に絞って「攻めと守りの戦略」を設計することが第一歩。
そのうえで、「マドプロ × 直接出願」のハイブリッド活用、スケジュール管理、トラブル対応、そしてライセンス戦略まで、一つずつ丁寧に積み上げていきましょう。
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